[電源]スイッチングレギュレータのPWM(パルス幅変調)・PFM(パルス周波数変調)の使い分け


PWMとPFMの違いとは?

PWMとPFMの違いを説明しているWebサイトは意外と少ない。TIとRohmのページに解説があったのでリンクを乗っけておく。

PFM モードで動作する DC/DC コンバータ 
PWM(パルス幅変調)・PFM(パルス周波数変調)制御とは  

ざっくり特徴とまとめると以下の通り。青色で塗ってある部分がメリットで、赤色で塗ってある部分がデメリット。


PWM制御(パルス幅変調)PFM(パルス周波数変調)
パルス幅変動する一定
パルス周波数一定変動する
軽負荷時効率低い高い
リップル電圧小さい大きい

つくりだす電源の用途によって使い分けが必要

どちらが良いかはリプルと効率との兼ね合いなので、用途によって使い分けが必要。

例えば、スイッチングレギュレータの後にリニアレギュレータ(LDO)を入れてノイズを抑えられるのであれば、PFMのICを使っても問題はないと思う。FPGAやLSIのCore電圧をつくるときには、スイッチングレギュレータでざっくり12Vから1.2Vなどに落とし、そのあとでLDOを使って0.8V(最近のFPGAはコア電圧が低い…)に落とす、という使い方を私はよくやる。

一方で、スイッチングレギュレータの電源をそのままICなどに入れて使う場合は、スイッチングレギュレータのリプルの大きさが、接続先ICの入力電圧の定格などの要件を満たす必要がある。PFMではリプルが大きすぎる場合は、PWMのICや、LDOの使用を検討することも考えられる。

基板をつくるときには保険をかけておくことも大事

スイッチングレギュレータのICによっては、PWMかPFMのどちらかの動作モードをICのピンで選択できる場合がある。基板をつくるときには、抵抗の載せ替えなどによってどちらの動作モードでも動かせるようにしておくと、基板ができた後でどちらのモードが良いか検討することもできる。


電源設計初心者におすすめの書籍

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