最新規格のHDMI2.1とHDMI 2.0bの差分は?
HDMI2.1の規格が発表されてから久しいが、今までのHDMI 2.0bとの差分をちゃんと理解できてなかったので調べてまとめておく。規定されている帯域幅と、伝送速度は異なるので注意。また、2.1では新たに以下の機能対応している。
- Auto Low Latency Mode (ALLM)
- Enhanced Audio Return Channel (eARC)
- Quick Frame Transport (QFT)
- Quick Media Switching (QMS)
- Variable Refresh Rate (VRR)
https://www.hdmi.org/manufacturer/hdmi_2_1/index.aspx
8K、4Kなどのフォーマット対応状況は、映像の圧縮・非圧縮や圧縮形式なども絡んでかなり複雑なので、ここでは比較していない。参考までに、詳しい比較表が以下に載っていたのでリンクを載せておく。
http://en.tab-tv.com/?p=14472
静的HDR(Dynamic HDR)と動的HDR(Dynamic HDR)の違い
HDRの静的HDR(Static HDR)は、ソース機器(映像を出力する機器。ゲーム機など)とシンク機器(映像が入力される機器。テレビなど)でHDRのガンマカーブ値を固定して映像を伝送する。そのため、映像の全フレームでHDRのガンマカーブは同じとなる。 一方、動的HDR(Dynamic HDR)は、ガンマカーブ値を各フレームごとにメタデータとして付加して映像伝送するため、各フレームで異なるガンマカーブによって映像を出力することができる。
これにより、各フレームでガンマカーブを最適化しながら映像伝送することができる。 同じ帯域でも、各フレームで最適化されたガンマカーブを使用した方がより豊かな輝度表現が可能となる。
HDRについては、以下の記事で過去にまとめている。
【映像】HDRの方式:PQとHLG、HDR10とHDR10+とDolby Visionなど
HDMIの基礎を学ぶのにオススメの書籍
HDMIはDVIの流れをくむ規格であり、体系的に内容が解説されている日本語の書籍は少ない。以下の書籍は、HDMIの信号形式や設計上のトラブルシューティング、プリント基板設計などについて網羅的に書かれているので、HDMI対応機器の設計をするイメージを持つにはもってこいの本である(私も最初にHDMIに関わるときにこの本を読んだ)。
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規格としてはHDMI 1.4までの内容が書かれているので、HDMI 2.0以降の内容については別途フォローが必要となる。ただし、基本的な内容はHDMI 2.0以降でも踏襲されており、最新の規格内容を理解するのにも十分役に立つ。初学者がHDMIの概要を理解するのにはちょうど良い。
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