【映像】HDRの方式:PQとHLG、HDR10とHDR10+とDolby Visionなど

PQとHLGは標準化されたガンマカーブ

HDRで調べるとPQやHLG、HDR10やHDR10+などと色々な名前が出ている。これらについて調べたので少し整理する。

ざっくり書くと、PQとHLGはSMPTE(米国映画テレビ技術者協会)、およびITU(国際電気通信連合)で規格化されたガンマカーブのことを指している。主な差分は以下の通り。

PQ(Perceptual Quantization)HLG(Hybrid Log Gamma)
規格の特徴EOTFを規定OETFを規定
輝度値の扱い絶対輝度で扱う相対的に扱う
提案団体DolbyBBC/NHK
規格SMPTE ST 2084、ITU-R BT.2100ITU-R BT.2100
SDRとの互換低い高い

カメラやディスプレイは、それぞれ光と電気信号を変換するための伝達関数を持っているが、カメラ側の伝達関数(OETF:Opto to Electronic Transfer Function)かディスプレイ側の伝達関数(EOTF:Electro to Otical Transfer Function)のどちらを基準にするかで規格が分かれている。このあたりの話もまたいつか書きたいと思う。

また、PQはその名前の通り人間の視覚特性を考慮したカーブになっているのに対し、HLGは従来のテレビのガンマカーブとの互換を考慮したカーブになっている。

PQのガンマカーブを使ったHDR10とDolby Vision

HDR10とその後継規格のHDR10+、そしてDolby Visionは、PQのガンマカーブを採用したHDRの形式。


HDR10HDR10+Dolby Vision
最大ビット深度10bit10bit12bit
輝度指定静的動的動的
ライセンスフリーフリーDolbyが所有

PQを採用している点は同じだが、ビット深度などに違いがある。Dolby Visionでは、メタデータによって各フレームごとに輝度指定ができるもの特徴。

HDR10は全フレームで輝度指定が同一である静的なHDR形式だったが、HDR10+ではDolby Visionと同様にメタデータによる動的輝度指定が可能となった。

HDR10およびHDR10+はどちらもフリーライセンスだが、Dolby VisionのライセンスはDolbyが所有しているため、機器で使用する場合にはDolbyへのライセンス料支払いが必要となる。

実際の映像機器の対応状況

以下に、例としてソニーのテレビ・BRAVIAのHDR対応表があったので張っておく。

https://knowledge.support.sony.jp/electronics/support/articles/SH000161280

スカパーやBS4Kなどの放送サービスや、YoutubeやNetflixなどの配信サービスによってHDRの形式が異なる。

HDRを自宅のテレビで楽しみたいときは、利用するサービスのHDR形式に対応したHDRテレビを準備する必要があるので注意。

参考文献

EIZO:よくわかる、HDR徹底解説! ガンマカーブの違い
総務省:HDR方式の比較
日本ITU協会:HDRの解説と高画質技術の今後
価格.comマガジン:4Kテレビ選びの重要ワードHDR=「HDR10」「Dolby Vision」「HLG」って何?
価格.comマガジン:2018年に急速な拡大が見込まれるHDRの最新拡張規格「HDR10+」とは?

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