リドライバ、リタイマ、リピータの違いは?
USB3.0やHDMI2.0などの高速デジタル信号の回路や基板を扱っていると、リドライバ、リタイマ、リピータといった名前をよく聞くことがある。いずれもジッタを補償することで、高速デジタル信号の波形を保ったまま伝送するための部品を指す。Texas InstrumentsやMaxim IntegratedなどのメーカーからこれらのICが販売されている。
今回はリドライバ、リタイマ、リピータの違いを調べてみた。
リドライバとリタイマの違いはCDRが入っているかどうか
まず、リドライバとリタイマの違いは、ずばりクロック・データ・リカバリ(CDR)の機能が入っているかどうかの違いである。両方とも、一般的には内部にCTLE(CTLEについてこちらの記事を参照)やDe-Emphasisの機能が入っているが、リドライバはCDRが入っておらず、リタイマはCDRが入っている。リドライバはCTLEなどの機能により、ディタミニスティック・ジッタを補正する。一方、リタイマはディタミニスティック・ジッタに加えて、CDRの機能によってランダム・ジッタも補正することができる(ジッタの種類についてはこちらの記事を参照)。
また、DFEの機能をもったリタイマICもTexas Instrumentsから販売されている。DFEについてはこちらの記事を参照。
リピータの定義は明確には定まっていない?
次にリピータについて調べてみると、Texas InstrumensのWebサイトではリドライバとリピータは同一のものであるように記述されている。一方、ザインエレクトロニクスのWebサイトを見ると、リドライバとリタイマの総称をリピータと呼んでいる。
リピータについては、明確な定義は無いのかもしれない。定義をご存じの方がいたらぜひコメントくださいm(_ _)m
参考文献
Texas Instruments:Interface : シグナル・コンディショナ(Signal Conditioners) 各製品群の内蔵機能ブロック及び主な用途http://e2e.ti.com/support/archive/jp/f/892/t/424215
ザインエレクトロニクス:Repeater (Redriver/Retimer)
https://www.thine.co.jp/products/pr_details/Repeater.html?SmartPhonePCView=2
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