コンデンサの特性には要注意
コンデンサを使用する際、容量、温度特性、定格電圧、静電容量許容差などを見て選定する場合が多いと思う。最近だと電気製品を設計する場合は積層セラミックコンデンサ(MLCC、Multilayer Ceramic Capacitorsとも呼ぶ)を使うケースが多いと思うが、同じスペックのものであれば、価格が安いものを選ぶのが普通だと思う。ただし、一見同じ容量に見えても製品によって周波数特性は異なるので、注意して選定する必要がある。
1005型と0603型の容量を比較してみた
村田製作所のページでは、任意の部品同士のコンデンサを比較することができる。しかも比較結果を他の人とシェアできるのでとても便利。https://www.murata.com/ja-jp/products/capacitor/mlcc
試しに容量(4.7uF)、温度特性(X5R)、定格電圧(6.3Vdc)、静電容量許容差(±20%)が同じ1005型と0603型のセラミックチップコンデンサを比較してみた結果が以下のページ。
https://psearch.jp.murata.com/capacitor/compare/smd/?id[]=GRM033R60J225ME47%23&id[]=GRM152R60J225ME05%23
色々と特性に違いがあることがわかるが、例としてAC電圧特性を以下に引用する。
※村田製作所Webサイトより出力した画像を引用
グラフを見ればわかる通り、同じ4.7uFでも、小型のコンデンサの方が容量が小さくなっていることがわかる。高速信号伝送線路のACカップリングなどでチップコンデンサを使う場合、AC電圧特性が悪いコンデンサを使ったことにより、安定して通信ができないなど致命的な問題になる可能性もある。
この例ではサイズが異なるコンデンサを比較したが、もちろん同じサイズでも製品によって周波数特製は異なる。
必要なスペックを見極めて部品を選択することが重要
製品設計においてはコストが重視される場合が多いと思うので、なるべく安い部品を使いたくなるのは当然のこと。
ただし、特性をよく確かめずに部品選定したがゆえにつくったものが動かなくなったら元も子もない。趣味の開発なら自分が困るだけだが、販売する製品で発生したら大問題になる。
製品設計においては単純に容量や耐電圧で決めるのではなく、使用する周波数帯域での特性も見極めながら、部品を選定する必要がある。
ただし、特性をよく確かめずに部品選定したがゆえにつくったものが動かなくなったら元も子もない。趣味の開発なら自分が困るだけだが、販売する製品で発生したら大問題になる。
製品設計においては単純に容量や耐電圧で決めるのではなく、使用する周波数帯域での特性も見極めながら、部品を選定する必要がある。
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