[IF]ワンダ(Wander)とジッタ(Jitter)の違いと、ジッタの種類と分類


ワンダとジッタの違いは

まず、ワンダとジッタは両方とも信号の時間軸方向に発する揺らぎのことである。 一般的には、ワンダは10Hz未満で変動するゆるやかな揺らぎを指し、ジッタは10Hz以上で短い時間で変動する揺らぎを指す。



 ちなみにwanderとjitterという言葉の意味を考えると、wanderは日本語で「さまよう」、jitterは「小刻みに動く」という意味があるので、何となくイメージはしやすい。

ジッタには色々と種類がある

ジッタには色々と種類があり、その原因も異なる。大まかな分類を以下の図にまとめた。

※ジッタの分類方法は色々あり、以下とは別の分類もある。


各ジッタの概要と発生原因を以下にまとめた。

ジッタの種類概要ジッタの原因例
総ジッタ
Total Jitter(Tj)
全てのジッタを合わせたジッタの大きさ-
ランダム・ジッタ
Random Jitter(Rj)
物理的な要因で発生するランダムなジッタサーマルノイズ、ショットノイズ、PLL回路の位相ノイズ
確定的ジッタ
Deteministic Jitter(Dj)
データやクロックなどの信号の挙動に依存して発生するジッタ-
データ非相関ジッタ
Boundede Uncorrelated Jitter(BUj)
ランダム性はあるが最大値を持つジッタ隣接信号線からのクロストーク
周期性ジッタ
Periodic Jitter(Pj)
特定の周期、周波数を持つジッタスイッチング電源の電源ノイズ
データ依存ジッタ
Data Dependent Jitter(DDj)
データと相関関係があるジッタ-
デューティサイクル歪み
Duty Cycle Distortion(DCD)
出力のデューティサイクルが、スイッチング特性によりずれて歪むことで発生するジッタ。ICなどの出力特性
シンボル間干渉
Inter-Synbol Interference(ISI)
インサーションのある伝送路で、HIGH/LOWのスイッチング周波数が異なる信号を流した際に発生するジッタ。信号パターンの偏り

参考文献

https://ednjapan.com/edn/articles/1808/09/news017.html
http://www.tij.co.jp/lsds/ti_ja/analog/glossary/jitter.page
https://www.orixrentec.jp/helpful_info/detail.html?id=44



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